One Dimensional Finite Element Method
Calculus of Variations-7

■状態関数と微分方程式との架け橋■
では早速 Euler-Lagrange Equation の F に Helmholtz equation の 状態関数 を代入してみましょう。 まず 状態関数 を思い出してもらうために もう一度、表示します。

状態関数 をそれぞれ y と y’で微分すると下図の左と中央に示す式の様になります。 さらに 状態関数 をy'で微分した内容を x で微分すると下図の右の様になりますね。

それらをEuler-Lagrange Equation に挿入すると確かに下のHelmholtz equation になります。 貴方も確認して下さいね。ただ見ているだけでは勉強になりませんよ。

この様にEuler-Lagrange Equationは状態関数を微分方程式に変換する式になっている。 つまり Euler-Lagrange Equation は状態関数 と微分方程式との架け橋の役割を果しています。 また下の関係も表しています。 つまり重み付け残差法で定義した積分式が導き出されています。

<=====同じ=====>

と言う事は重み付け残差法で定義した積分式は変分法から得られた式だったのです。 右の式は重み付け残差法の積分式です。 つまり重み付け残差法で定義した残差は Euler-Lagrange Eq.であり、 y(x)が極値になる必要条件を満たしている積分式だったのです。 したがって、重み付け残差法のルールは全て変分法で解を得るための手順だったのです。 なんとなく話が大きくなって来ましたね。

Euler-Lagrange Equation がこの世に現れたのが1760年ごろでした。 Lagrange が23才で Euler は52才でした。 有限要素法の歴史のところでも言いましたが Lagrange が Leonhard Euler(1707-1783)宛に手紙を書いたのが Euler-Lagrange Equation の始まりとなっています。

Jean Bernoulli(1667-1748) が変分法を始めたころ(1697)は問題をつくっては” どうだ おまえ解けるか”といった程度の学問でした。 それに比べると Euler-Lagrange Equation は 変分法の Breakthroughと言えます。

Euler-Lagrange Equation のお陰かどうかは分かりませんが変分法はその後も発展し Ritz method や弾性力学で有名な Castigliano の定理(最小仕事の原理)を生み出しています。 最近(1970年代)ではここで紹介している様に重み付け残差法(WRM)が変分法から考え出された結果、有限要素法が様々な分野で急速に使われ始めました。しかし 式の展開を見ると が先でEuler-Lagrange Equationが後のように思えます。なぜかと言うと境界要素法の式は重み付け残差法の形から始まっています。ただ重み関数がGreen関数になっています。

急速に発展した理由としてWRMが発見される以前の変分法では状態関数 の存在が不可欠でしたが 重み付け残差法(WRM)での解析では状態関数 が不要です。 また非線形の微分方程式でも解けるという方法だからです。

話を本筋に戻しましょう。 Euler-Lagrange Equation と 状態関数 から Helmholtz equation が出てくるのを確認しましたね。 Euler-Lagrange Equation と微分方程式は、同じということです。 そこで積分式の中のEuler-Lagrange equation を Helmholtz equation で置き換えます。 すると次の積分式の様になりますね。
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