Electromagnetics and Ham Radio
Offcenterfeddp 08

■入力インピーダンスZdと起電力法■
アマチュア無線家として最終的に知りたいのは、アンテナの給電点の入力インピーダンスです。アンテナに電流Jが流れれば電界Eがつくられます。そしてアンテナから放出される電力Pは以下になります。ここにJ*はJの複素共役です。

\begin{eqnarray} P=-\iiint{\mathbf{E}\bullet \mathbf{J}^\ast d v} \end{eqnarray}

給電点での電流をIfdとするとダイポールアンテナの給電点のインピーダンスをZdとするとP=|Ifd|2ZdからインピーダンスZdは以下になります。

\begin{eqnarray} Z_d=-\frac{1}{\left|I_{fd}\right|^2}\iiint{\mathbf{E}\bullet \mathbf{J}^\ast d v} \end{eqnarray}

直線状のダイポールアンテナの場合のZdは以下で計算できます。 Ez(z)およびI(z)はSource point(z)とObservation point(ξ)に依存しませんので、 Ez(z)およびI(z)が計算される点のzが従属変数になります。またEJ*の計算はベクトルの内積になっています。 積分リミットのhはλ/4です。

\begin{eqnarray} Z_d=-\frac{1}{\left|I_{fd}\right|^2}\int_{-h}^{+h}{E_z(z)I^\ast\left(z\right)dz} \end{eqnarray}

プログラムでの積分計算を以下のヒストグラム(histogram)法で近似しました。これは、最も簡単な積分方法です。話は脱線しますが、スペクトラム解析のFFTもこの方法で積分しています。
ここではヒストグラム積分法と呼ぶことにします。 |Ifd|は√(I(z)×I*(z))を意味していますが、ここでは電流を実数で表現していますので、絶対値として判断しても間違いではありません。

\begin{eqnarray} Z_d=-\frac{1}{\left|I_{fd}\right|^2} \displaystyle \sum_{i=1}^{n}{E_z(z_i)I^\ast\left(z_i\right)∆z} \end{eqnarray}

上式の数値積分はかなり荒っぽい方法ですが、分割のセグメント数nを大きくすると計算精度は向上します。


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