Electromagnetics and Ham Radio
Balun01
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これまでにペアー導線つまり伝送線路についてBEMとFEMによるインダクタンスとキャパシタンスの解析と実験を行い、 特性インピーダンスを導いてきました。 ここではその応用としてバランを製作し解析および実験で得た通りにバランが振舞うかどうかをチェックしてみます。 ここでは電流バランについてのみ話をすすめてゆきます。 最初は1:4のバランで時間が有れば1:1についても製作および実験を行ってみます。

■1:4電流バラン■
ここでは話を1:4電流バランに限定しバランの製作および実験を行います。 後ほど1:1電流バランについても実験してみたいと考えています。まず下図を見てください。 下図のCore部分に巻き付けるペアー導線が伝送線路になります。 1つのCoreに巻き付けるペアー導線の巻き数をnとすると、下図のAB間の巻き数は2nに成ります。 そしてCD間は4nになります。 インピーダンスは巻き数の二乗に比例するので、input-output間は、1:4になります。 コイル部分の特性インピーダンスですが、 例えばInputを50Ω、Outputを200Ωとすると、 下のコアー部分に巻き付けるコイルの特性インピーダンスZ0は√(Zin×ZL)=100Ωになります。 導線の半径aが与えられれば導線間の隙間GAPは計算で決める事が出来ます。 例えば、a=0.6mmの場合、特性インピーダンスに関数f3を使うとGAP=約0.450mmでした。

上図ですが、Inputは同軸ケーブルのような不平衡で、Outputはダイポールアンテナのような平衡です。 仮にInputの点BをGroundとして点Gの電位を実際に測定するとGroundと同じでした。 書物やネットによると点GをGroundにするとバランは電圧型になると書いてあります。 この点Gを浮かしてあるため上図の電流バランのことをフロートバランとも呼ばれています。 電流バランは、Common mode(同相)を除去してくれるという特徴があります。 チョークバランと言われていてアンテナから流れてくるCommon mode電流が 同軸ケーブルの外部導体に流れるのをバランのインダクタンスが阻止してくれます。 同軸ケーブルを直接ダイポールアンテナに接続しても、 アンテナの直下で同軸ケーブルをコイル状にすればCommon mode電流を阻止できます。


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