Electromagnetics and Ham Radio
Inductance7
そしてG(x,ξ)を上式にかけ領域積分します。下式のようになります。 カーネル関数のことをGreen's Functionとも言います。

上式を境界要素法のルールに従い部分積分2回施すと、以下の境界要素法のよる積分式が得られます。

上式のC(ξ)は、計算領域が全て領域内ですので、C(ξ)=1になります。 詳細は、境界要素法(BEM)でチェックしてください。

■境界条件について■
境界要素法で微分方程式を展開すると、境界条件が浮き彫りになります。 上の式の境界積分の項を見て下さい。 B(x)とAz(x)が未知数になっています。 境界要素法では、上式の境界積分を境界要素で近似します。 そして各々の境界要素において、B(x)またはAz(x)の いずれかに値を与えなければなりません。つまり、どちらかが既知になっていなければなりません。 例えば、Ampere’s LawでB(x)を計算し境界条件として与えることが出来ます。 また、ベクトルポテンシャルが逆対称になっている面に(又は線に)Az(x)=0を与え、 計算領域を半分にすることが出来ます。B(x)を与える境界条件のことをNeumann型と言い、 Az(x)を与えることをDirichlet型と言います。

■ペア導線の場合■
今回の問題において、電流の+1[A]と-1[A]を適用させるので(doubletになっている)、無限遠点では、磁束はゼロになります。 したがって、磁気ベクトルポテンシャルAzもゼロになります。ということは、 今回の問題に限って上式の境界積分は、消えることになり、以下が残ります。

ここに、ラプラス方程式のカーネル関数は、以下になっています。式中のξは、 Azの値を計算してほしい座標を意味します。 そして、xは、電流Jzが流れる導線を要素で分割している座標を示します。

式中のr0は、基準の長さで値は1だと思ってかまいません。その他、式に現れている関数は以下で計算します。 詳細については境界要素法(BEM)のページを参照してください。


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