Electromagnetics and Ham Radio
Dielectric-26
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■今回の比誘電率計算で作った伝送線路■
下の図に今回比誘電率の計算で作った伝送線路を示します。 上からエナメル線(赤色)、 導線それぞれにΦ1.5mmの熱収縮チューブを被せたエナメル線(黒色)、 次の2本が伝送線路にΦ2mmの熱収縮チューブを被せたエナメル線(青色と黄色)、 ホームセンターで購入した電線(赤白)、 テフロン線(白黒)、 インターフォンの通信線(白色)です。

■インダクタンスの測定結果について■
伝送線路の比誘電率を特定するためにキャパシタンスの測定をしました。 ついでにインダクタンスの測定も行いました。 実験のところでもインダクタンスの測定を行ったのですが、そのときはΦ5mmとΦ8mmのソリッドの太い線やΦ9.5mmのパイプを使いました。 今回はΦ0.51mm、Φ0.8mm、Φ1.2mm、Φ1.6mmを使っています。 とりあえず今回の測定結果を下に示します。 図中の凡例にある記号Lと数字ですが、Lはインダクタンスを意味し、数字は関数の番号です。 キャパシタンスおよびインダクタンスのページを参照して下さい。
図中の点ですが、以下の様になっています。 が今回測定で用いたΦ0.51mm~Φ1.6mmの銅の電線です。 がΦ9.5mmのアルミパイプです。 がΦ8mmのアルミソリッドです。 がΦ5mmのアルミソリッドです。

太い青色の線が関数f3によるインダクタンスの値です。 つまり、L=μ0f3です。 実験のときもそうでしたが、インダクタンスの値は関数f3による予測よりも大きい値になりました。 どちらかと言うと関数fnewを使ったLnewに近いか又は、LnewとL3の 間に存在しているようです。 ただし、ここでの関数fnewの定数(下式の0.6と0.5)は実験のときとはちょっと変えてあります。 以下がここで使っている関数fnewです。ここにr=D/aです。

\begin{eqnarray} f_{new}(r)=\frac{1}{\pi}\left(0.6{exp}\left(-0.5\left(\frac{r}{2}-1\right)\right)+ {log}_e\left(\frac{r}{2}+\sqrt{ \left(\frac{r}{2}-1\right) \left(\frac{r}{2}+1\right) } \right)\right) \end{eqnarray}

上のグラフで示すように、伝送線路のインダクタンスは関数f3に従っていません。測定バラツキなのか。 これを説明できればよりよいインダクタンスの予測が出来るのですが。 1つ言えることとして、パイプは比較的に関数f3に沿っています。 導線の直径が小さいと関数fnewに近いようです。


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