Electromagnetics and Ham Radio
Dielectric-25
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■1:4Case6の場合■
Case6の導線はホームセンターで購入できる電線です。伝送線路は長さ1000mmで撚りを掛けてあります。 撚りを掛ける前の絶縁体の厚さは、775μmでしたが、撚りを掛けた後は内内で600μmで、外々で800μmでした。 内内とは導体と導体の間のことです。FEMの計算は600μmで行いました。 絶縁の材質(Unknown)の名称と比誘電率はメーカーより示されていないので計算結果のみの紹介になります。 ここでは仮にポリエチレンということにしておきます。伝送線路の断面と諸元については、下図と下表を参考にして下さい。 LとCはDE-5000で測定しました。

a [μm] ポリエチレン 厚 [μm] GAP [μm] D [μm] D/a L [μH/m] C [pF/m] Z0 [Ω]
800 600 1200 2800 3.5 0.578 60.7 97.6

上の表を元にデータ作成プログラムでは、以下の様に要素の厚さを決定しました。 比誘電率ですが、ネットで調べた値は、εr=2でしたが、計算では2~4の範囲で計算してみます。

物質番号(i) Layer 要素厚 [μm] 物質 比誘電率 εr
1 1st Layer 150 ポリエチレン 2~4
2 1st Layer 150 ポリエチレン 2~4
3 2nd Layer 150 ポリエチレン 2~4
4 2nd Layer 150 ポリエチレン 2~4
5 3rd Layer 210 空気 1.000586
6 3rd Layer 210 空気 1.000586
7 3rd i3 空気 1.000586

導線の周辺を拡大すると、要素分割は以下のようになっています。 これは前回と同様に、半径方向に26要素、角度方向(90度分)に26要素で分割してあります。

結果を下図に示します。FEMによる計算結果は青色のマーカー付きです。測定値は、マーカー無しの橙色の線です。 絶縁物質の比誘電率は4.75前後のようです。


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