Electromagnetics and Ham Radio
Balun18
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■伝送線路のZ0の測定■
これまでの話は、バランの伝送線路の特性インピーダンスがZ0=50Ωと仮定してバランの性能を評価してきました。 ここでは、負荷インピーダンスZLを1:1バランの場合23Ω~80Ωまで、1:4バランの場合180Ω~230Ωまで変化させAA-600でバランの入力インピーダンスZINを測定しました。 測定されたリアクタンスXsがゼロに近い値を与えるZLを繰り返しの作業で探し出しました。 1:1バランの場合、ZL=Z0=ZINになります。 1:4バランの場合、Z0=ZL/2、ZIN=ZL/4になります。 また、ZINを使って、SWRも計算しました。測定した周波数範囲は、0から150MHzです。

□1:1 Case1 D/a=2.08333の場合□
直径1.2mmのエナメル線のみを使って伝送線路を作ったのがCase1です。導線間には、厚さ0.05mmのエナメル塗料が有るのみです。 下の左図は、Xs vs. 周波数です。測定ではZLを23.4Ωから47Ωまで変えながらベストと思われるZLを割り出しました。 凡例の()内の数値がZLです。 結果は、ZL=Z0=ZIN=39.7Ωのようです。 Case1では、伝送線路のペアー導線を密着させるために熱収縮チューブを使っているため多少Z0に影響を与えているかもしれません。 ZINを基準インピーダンスとしてSWRを計算すると以下の右図のようになりました。
以上の結果よりZ0=39.2~41.2Ωの範囲にあると思われます。

Case バランXS vs. 周波数SWR vs. 周波数
1 1:1

□1:1 Case2 D/a=2.566666667の場合□
本Caseは、Case1の片方の導線にΦ1.5mmの熱収縮チューブを被せてあります。導線間のGAPは0.34mmになります。 負荷抵抗ZLを50~75.14Ωの範囲で変化させZINでのインピーダンスを測定しました。 下にXs vs. 周波数とSWR vs. 周波数を表示します。下図の2つを総合判断しZ0は58.9~63.3Ωに有るのではないかと考えました。

Case バランXS vs. 周波数SWR vs. 周波数
2 1:1


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