Electromagnetics and Ham Radio
Balun15
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■巻き数の影響■
バランのコイルの巻き数について調べてみました。コアーはft-140#43で、伝送線路は、Case8と同じです。
これまでは、コアーの左側と右側に7回巻いてきました。
ここでは、巻く回数を13から6まで変えながらSWRの測定を行いCase8の7回巻と比較してみました。
下の左図にSWR vs. 周波数(150MHzまで)を示します。巻き数がCase8の7回に近いほど、SWRの安定性は良さそうです。
SWRについてアマチュア無線のHF周波数帯で表示すると下の右図のようになります。巻き数が多いほど低い周波数でSWRが良くなっています。
巻き数8ではSWRの最低値が7MHz付近で、巻き数7ではSWRの最低値が21MHz付近で発生しています。
3.5MHzから28MHzの間であれば、巻き数7が一番安定しているようです。
SWR vs. Frequency up to 150MHz |
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SWR vs. Frequency up to 30MHz |
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11回巻きの計測データが12回巻きより悪化している点については、多分バランに不具合が有ったと考えられます。
色々と原因を探りましたが分かりませんでした。多分、200Ωの抵抗器のクランプに不具合が有ったのかと思います。
グラフを見ると、巻き数を増やせば低い周波数でのバランの性能は向上しますが、同時に高い周波数ではSWRが悪化傾向にあります。
したがって、バランを作る前に使う周波数帯を検討しておく必要が有りそうです。
もう少し詳しく見るために、周波数毎にSWR vs. 巻き数を見てみました。
下の左図は、周波数1.9MHzから50.25MHz間のアマチュア無線の周波数帯をピックアップしてみました。
周波数14MHzかそれ以上は7回巻きが良さそうです。
下の右図は、SWRのスケールを1から1.03に引き伸ばしてみてみると、周波数1.9MHzでは11回巻き、3.6MHzでは10回巻き、7MHzでは8回巻きが良さそうです。
6回巻きでは、50MHzを除き状況が悪化しています。理由の究明については、今後の課題にしておきます。
したがって、1:4電流バランはHF帯に使用することを考慮すると、左7回右7回巻きが妥当と考えられます。
SWR vs. # of Turns at Ham Radio Frequencies [MHz] |
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SWR vs. # of Turns: SWR up to 1.03 |
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