■Fall Semester 1976のスタート■
あくまでも仮ですが、アメリカで大学生になることができました。私の目標はこの大学を卒業することですから
一生懸命勉強し正規の学生にしてもらう以外にありません。まず英語学校に行き、今学期に取る授業の科目を聞きに行きました。すると、
留学生が取らなければならない科目が2つあるとのことでした。それは、大学が留学生の1年目に提供している
英語です。その他は、自由に選んでよいとのことでしたので今学期に開講されるリストから選ぶことにしました。
学期が終わるころになると、次の学期で提供される授業のリストが配布されます。そのリストは、ぶ厚くまるでA2サイズの
新聞のようになっていて、学生が集まるところに置いてあります。私もそれを手に見てみました。決定する前に
考えなければならないのが成績です。なんとしても平均でB以上でなければなりませんので、問題なく最低Bが
取れる科目を選ぶ必要があります。その結果、私が選んだのが微積分学1とコンピューターサイエンス1です。
授業科目を取るには、Course Registration と書いてある札の下に並ばなければなりません。学期が始まる
1週間位前から特設のブースが学校内に数ヵ所設置されます。ここには、コンピューターに接続された端末があって
それぞれの端末には、おばさんが座っています。ここには、長い列ができます。人気のある授業科目を取るには
出来るだけ早いうちに来て、学生の列に並ばなければなりません。私の番が来ました。まず、学生番号をおばさんに告げます。
本当ならSocial Security Numberでなければならないのですが、私は申請中でしたので、学生番号に3桁を足した
番号が用意されていました。そして、取りたい科目を告げます。実際は指定のフォーマットに書いて渡します。
すると、おばさんが私が選んだ科目の番号を入力します。そして、問題が無ければ、下に示すスケジュールカードが
出力されます。
REG NOの189357がコンピューターサイエンス1でコース名がCS113と言います。アメリカでは授業科目のことをコース
と呼んでいます。その下の142589がCS113のレシテーション(recitation)といって授業で分からなかったことを
TA(Teaching Assistant)に聞くことが出来ます。このコースは4単位でした。
REG NOの012548は、微積分学1です。コース名はMath141で単位は4です。
REG NOの181837は、留学生用の上級英会話です。単位は4です。
REG NOの223747は、留学生用の上級文語英語です。単位は4です。
DAYSの列を見て下さい。T T とか M W F が記入されています。これらは曜日を意味します。T T が火曜日と 木曜日に授業があることが有り、1回の授業が80分間になっています。M W F は月水金で50分間授業になって います。私がこの大学にいたころ授業が行われるキャンパスが2か所あり、2点間はスクールバスで約30分かかります。 また、North Campusの場合、1つの教室から他の教室まで20分以上かかる場合があるため、Course Registration ではこれらの時間も考慮しなければなりません。
この学期での住まいですが、再び寮に帰ってきました。同じRed Jacketの5階でしたが、部屋が違っていました。
ルームメイトは、理学部の土木科で勉強しているインド人と物理を勉強しているブラジルでした。インド人はほぼ毎日カレーを
食べていました。本場のカレーを食べさせてもらいましたが、辛さ以外には何の味もしませんでした。作り方
もいたってシンプルで炒めた牛肉に大量のスパイスを入れるだけです。米は、水たっぷりで煮て時間が来たら
ざるでコメをこしていました。彼は毎日カレーを食べているせいか、真っ白な枕カバーが黄色になっていました。
カレーを食べ続けると、皮膚から黄色い汗が出るようになるのですかね。
物理のブラジル人は、とても神経質な人物でした。私が部屋で勉強中ボールペンを机に置くときに出る音が
気なっていたようです。とても気になって眠れなかったのか、ある日同じ物理を勉強している日本語を話す人が
来て”音が気になって眠れないと言っている”ということを伝えに来ました。私は無意識にやっていることなので
なんとも出来ませんでしたが、できるだけ部屋の外で勉強することにしました。ここ事件の後、私はこの日本語を話す人
から物理を教えてもらうことになります。
この時に知ったのですが、この大学には物理を学ぶ日本人学生が5、6人いました。殆どが、名古屋大学
関連の人々でした。勉強している内容は、素粒子だったようです。
話が前後しますが、この学期が始まる前に英語学校の方から私の1976-1977年のIDカードを申請してもらいました。 以下がIDカードを発行している事務所宛の手紙です。
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