■1980 Fall Semester■
University at Buffaloで1学期分のマスターの授業を受けてしまいましたが、私にとってはここUniversity of Arizona
がマスター1年生になります。多分、わたしは8月18日には、Tucsonに着いていたと思います。Tucsonの空港に
着くと熱風にびっくりします。Buffaloは涼しくて割とドライな気候だったのに対し、Tucsonは熱く非常にドライ
な所です。数日経つと腕に字を書くことが出来ます。Buffaloでは真冬に帽子と手袋なしで外に15分以上いない
ことと大学のパンフレットに書いてありましたが、Tucsonでは、真夏に帽子なしで外に15分以上いないことと
大学のパンフレットに書いてありました。また、遠出をするときは、必ず水を持って行かなければなりません。
アリゾナは砂漠と言いますが、砂だけということではありません。砂に草や木それとカクタスがたくさん生えています。
動物もたくさんいます。特に夜車を運転するとウサギをよく見ます。ガラガラ蛇にも何回か遭遇したことが
あります。ゴルフをしていたらグリーンをガラガラ蛇が横切りびっくりしました。テレビのニュースでは、
靴の中にサソリが隠れていたというのを見ましたが、実物は一回も見ませんでした。アリゾナにはもう1つ
珍しい動物がいます。ロードランナーという鳥です。数回みたことが有りますが、猛スピードで走ります。
飛んでいるところは見たことはありませんでした。
夏の気温は、43℃以上になります。湿度は通常4〜20%です。ですから昼間歩道を歩いている人はいません。
太陽が落ちてたっと人が歩くようになります。それも大学の周辺のみでした。Tucsonはほぼ毎日晴れで
太陽はギラギラしています。雨季は冬ですが、夏にもストームが何回もやってきます。ストームがやって
来るとまず空気が匂うようになり、湿度が80%位まで上がります。すると、物凄い雨が降り始め、道路が
川になります。道路も川になるように設計されていて、凹通りと凸通りが交互に配列されています。
通常ストームは30分で終わり、その後は元通りの灼熱の太陽と湿度20%になります。
Tucsonの事はまた後で述べるとして、一旦学業について紹介します。私はまず留学生用に用意されてい
オリエンテーションに出席し、大学の仕組み、コースの取り方、等を教わりました。また、アパートも
探してくれるというのでお願いしたところ、大学からかなり離れたところに住むことになりました。しかし、
これでは通学に不便ですので、翌日、大学の近くでアパートを借りました。大学の近くといってもスーパー等
買い物をするところは近場にありませんでした。この灼熱の地ですから、歩いて買い物をしていると脱水症状
になり、また買った冷凍食品は家に着くまでに融けて暖かくなったしまいます。そこで、車を買うことに
しました。もちろん中古しか買えませんが、それでも1500ドルしたと思います。しかし大学へはほぼ毎日
自転車で行っていました。
話はそれましたが、1980 Fallに取るコースについて説明しておきます。取るコースはアドバイザー
と話し合いで決めます。その結果、1980 Fallは以下のコースになりました。
CE621はSediment Transportというコースで川の水によって下流に流される砂の量を勉強します。このコースは、
私のアドバイザーが教えていました。アドバイザーのことでが、彼は足が悪かったので、Buffaloで知り合った
画家を思い出しました。画家は「私が足の悪い人に会い、その人は橋から川を見ている」と言ったことです。
橋から川を見ると言うことは、Sediment TransportやHydraulicsを研究しているということです。そこで私は
アドバイザーに黒い犬を飼っているがどうか聞きました。すると、飼っているというのです。この時、私が
画家にアリゾナで私が勉強することが見えていたのでしょう。
CE622は、Opwn-Channel Flowで確かこのコースもアドバイザーが教えていたと思います。
HYDR535は、Aquifer Mechanicsと言って地下水の流れの理論や力学を教えるコースでした。これは、有限要素法
を得意とする教授の下で勉強している大学院生が教えていました。地下水の流れは、熱力学から力学のエッセンスを
もらった学問ですが、最初の応用は地下水でなく油田開発だったそうです。油田の埋蔵量と
毎分汲み上げられる量を推測と把握するのにこの学問が使われていたと聞きました。油田開発は当時国家の
最高機密だったということで、埋蔵量を予測できるこの方法は、一般に開示してはいけない学問だったようです。
その後、この力学は地下水に応用できることが解り、大学等で研究が進んだということだそうです。
ME696Gは、Graduate Seminarといって大学院生はこのコースを登録しなくてはなりません。何を勉強したかは
覚えていません。
ここでちょっと大学の環境について紹介しておきます。ここTucsonは、端的に言うとハワイみたいな場所です。
海が無く空気が乾ききっていますが、気分的には観光地に居るようなものです。まず、空港に着くと、むーっと
した空気が出迎えてくれます。大学に着くと、方々にパームツリーが生えていて、大学内にいる限りハワイに
いるような感じになります。多分、学生も観光に来たような錯覚に陥り、次第に勉強しなくなると思います。
ある日、先輩の学生に連れられて大学を案内してもらった時です。彼がStudent Unionの前にある椅子に腰かけ
”一休みしよう”というので、私が”こんな太陽がぎらぎらしている所でどうして”と聞くと、”Girl Watchingを
するんだよ”というのでしばらく見学をすることにしました。周りを見ると、同じ考えの男達が大勢いました。
女性の殆どが短パンかホットパンツを着ていました。ホットパンツは、丁度ふんどしに似ていて、下には
何も付けていない子が殆どでした。ま、こんな感じで時間を過ごしていました。暖かい所に住むと、行動も
考え方も変わるんですね。
そして、夕方になると夕焼けを見に行くことが月に数回あります。大学からOld Tucsonという映画のセットの近くを
通り過ぎてちょっと行くと、下界が開けている所があります。下はカクタスの平原になっています。
そこで、夕陽が沈むのを楽しみます。Tucsonは一年中晴れといっていいくら毎日真っ赤な夕陽が見られます。
大学での勉強ですが、あまり覚えていません。と言うのもTA(teaching assistant)の仕事がきつく、授業で何を
勉強したか記憶に有りません。TAの仕事は、Hydraulicsの実験を学部の学生(undergraduate)に教えることでした。
ここでの実験は、University at Buffaloのそれと比較すると、大変大がかりでした。ですから、実験を教える
前に自分でやってみて予想通りの結果が出ることを確認しなければならなかったのです。といくことで、今学期の
成績は、下に示すようにオールBでした。
住まいですが、今学期と次の学期は、1043, East Mable, Tucson, AZ, 85719に間借りしていました。この家は ヨルダン人が所有していて、私以外に別のヨルダン人が住んでいました。彼はは軍人だといっていました。 多分、学業が終わると軍人に戻ると思います。
アリゾナと言えば、パールハーバーで沈没した戦艦アリゾナがを思い浮かべます。この大学には、戦艦アリゾナで 戦没した人の慰霊碑がStudent Unionの中にあります。中といっても、出入口に位置していて誰でも見ることが できます。12月の初旬になると毎年追悼会が開かれていました。それから、数ヵ月後だったと思いますが、 この大学(http://www.arizona.edu/)のOld Mainの前で「大草原の小さな家」の撮影がありました。おなじみの女優 メリッサ・ギルバートや監督(父役のマイケル・ランドン)がカメラを向けるとポーズをとってくれました。
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