Study Abroad
Intensive English (1975.9 - 1976.8) ..9

■ハロウィーン(Halloween)■
皆様もハロウィーン(10月31日の夜)のことは良く御存じと思います。この時期になると、あちこちでハロウィーン パーティは行われます。しかし喜んでばかりでは有りません。毎年、事件が続発するものこの時期です。 よるある悪質な事件が、子供に配る飴の中に針やかみそりの刃を入れるいたずらです。いたずらは、 エスカレートし放火にまで発展します。よく放火の報道があるのがデトロイトでした。この街は、車産業で 発達し衰退しつつある街です。ですから空き家も多く、ハロウィーンの日に同時放火をする事件があります。 多分現在のあると思います。とにかく、この日は外出しないことをお勧めします。私も、車にいたずらを されたことがありました。
ハロウィーンのころになると、ここBuffaloはかなり寒くなり、木々は紅葉し服装もだんだん冬物の防寒着になります。 英語学校の授業はというと、何の変化もなくたんたんと進んでいました。

■サンクスギビング(Thanksgiving)■
サンクスギビング(11月の第4木曜日)の日までには、必ず雪が降るという言い伝えがここBuffaloにはあります。 確かにこの年(1975)も雪が降りました。冬物を何も持っていなかったので、雪用の靴、ブーツ、防寒着、 サーモ(暖かいタイツ)、ジーンを買いにモールへ行きました。モールへはスクールバスが行っていたので 便利でした。これで冬は乗りきれそうです。
また、サンクスギビングが近づくとスーパーには10Kgはありそうなターキーがごろごろしています。彼らは ターキーをオーブンで焼いてサンクスギビングを祝います。そもそもこのサンクスギビングは、原住民の インデアンとメイフラワーでアメリカ大陸に上陸した開拓民との間で始まった行事だったと聞いたことが あります。当初はウナギを食べていたそうです。その後、陸にたくさんいるターキーを食べるようになった そうです。ターキーを焼くと部屋中がたいへん臭くなり最初は苦労しましたが、だんだん慣れてきました。 ターキーと一緒に食べる物が有ります。その代表がパンプキンパイとクランベリーゼリー[Cranberry Jerry] です。パンプキンパイは、美味しい部類にはいますが、私は最後までクランベリーゼリーが苦手でした。
ところでこのサンクスギビングは、アメリカの国民の一大イベントなのです。親元から遠く離れて 仕事や勉学をしていても、この日は必ず家族全員が親元に集まり、一緒に食事を取ります。8から10時間 のドライブで帰ってくるのは普通の出来事です。それから、上で説明した食事内容ですがアメリカの 東西南北どこでも同じです。なんとなくアメリカの歴史の薄さを感じました。 これが日本ですと雑煮1つとっても様々な具が使われますよね。
サンクスギビングの日は(確か前後の日も)大学が休みになります。ということは、寮もすっからかんに なってしまいます。ということで、この日はアメリカ人の家庭にホームステイさせて頂きました。 料理はよく覚えていませんが(多分お決まりのもの)、フルーツポンチが美味しく私は何杯も頂きました。 ところがこのフルーツポンチには、アルコールが入っていて酔った記憶があります。私はアルコールが 飲めないので。

■英語学校のFall Semesterの終了■
あっという間に授業が終わってしまいました。英語がしっかりと身に着いたという感覚は有りませんでした。 この分だと1年英語の勉強をしても自由に話せるようになるか心配でした。しかし、 当初の計画通り私は次の学期(Spring Semester)も授業を受けることにしました。夏季講座まあで 英語の授業を受けたら身の振りを考えようと考えていましたので。
最初の学期は、勉強よりも遊びの方が主だったと言っても言い過ぎではないでしょう。見る物聞く物 なんでも初めての経験ですからね。そして思ったのですが、英語を手っ取り早く学ぶ方法は無く、 とにかく同じ文を繰り返し発音し、同じ表現を繰り返し聞く事です。現地の人が使っている年間の単語 ですが都市部で3000語、郊外で600語だと教わりました。考えてみれば私たちだってそんな多くの 言葉を使って日常会話はしていませんよね。ということで、私は単語そのものよりも文を覚えたり 発音したりを心掛けていました。
私は授業が終わって直ぐIさんの家に招いて頂きました。家族の皆さんと会うことが出来ましたが、 会話がスムーズにできる私ではありませんでしたので、ここで何を話したかは覚えていません。ただ、 家族に小学生、中学生、高校生がいてそれぞれ興味の対象が全く違っていたことが印象的でした。 私は小学生の子の部屋で、小学生の子はIさんの部屋で寝ることになりました。 家族で一番私に接してくれたのが、Iさんの父でした。まず、”われわれはポーランド系アメリカ人だ”と 言うのです。”これからポーランド人のジョーク教えるからね”と言うのです。Iさんの父が言ったことは Iさんが私に分かる英語で通訳してくれていました。”ポーランド人はどのようにして靴の紐を結ぶか 分かるかい”と私に聞いてきました。”知りません”と答えると、”それは、靴の紐を結ばない足を台の上に 載せるんだよ”と。次に”天井の電球の球がきれたので交換しなければなりません。さてポーランド人 だとこの交換作業に何人必要か”と言うのです。”1人で十分でしょう”と言うと、”3人必要だ” と言うのです。何故かと聞くと”まずテーブルを電球の真下に移動し、その上に一人乗り電球をしっかりと つかむ。残りの2人がテーブルの端を持ちテーブルを回すのだよ”とのことでした。
アメリカではパーティの場でこのようなジョークを披露します。面白いことに、Iさんの父のように自分の国や 人間を中傷するようなジョークを教えてくれます。日本人のジョークは、聞けませんでしたが、よく言われて いたのが、”日本人はにやにやしていて首にカメラをさげ、よく居眠りをする”でした。 今後も、思いだした時点でジョークを紹介します。

■日本人が苦手な発音■
ジョークを伝えるときに大切になるのが発音とストーリーが明解であることです。その発音ですが、 私は大変苦労しました。何べんも聞き返されたりとか、nextと言われ恥を何べんもかきました。 以下はそのいくつかです。
Aの発音 bagがあります。バーガーで to goでオーダーする場合、”paper bag”に入れて下さいと 言いたいのですが、なかなか通じませんでした。understandの発音も気を付けて下さい。Buffaloに住んでいる 人々は特にunderstandのandの発音が強くなります。 それからbatteryも私にとって難しい発音でした。地元の人の発音を真似るのですが上手くゆきません。
Lの発音 aluminumのLを発音するとき舌を出来るだけ前に出しそして上顎の歯と下顎の歯の間に挟みます。 こうまでしないと理解してくれません。
rの発音 Lの発音も日本語にないけれどrの発音もありません。そこでIさんに”rの発音だけどどうすれば 出せるの”と聞くと、”犬が威嚇している状態を真似すればよいのよ”と教えてくれました。確かにそうです。rhythmが 発音できれば完璧です。Hillary ClintonのHillaryも日本人にとって難しい発音ですね。
Fの発音 下唇を噛んで発音します。これも日本語に無い発音ですね。なんとなくしたくない発音ですよね。 代表的な言葉としてFifty fiveがあります。
CとSの発音 大学の大型コンピューターのリモートサイトで働いている地元出身の学生がいました。 彼女の名前は、Cindyといいちょっと可愛い子でした。私もよくこのサイトを利用していました。 彼女は私が日本人ということを知っていたらしく、彼女が言うに”ある日本人は私のことを”Sindyと呼ぶのよ”と不満げでした。
thの発音 これも大変難しい発音です。とにかく訓練するしかありません。thanks, algorithm, Dorothy, mathematics, rhythm, Cathy等で練習するしかありません。
vの発音 fを発音する口でvの音を発します。例えば、fiveとか。
その他の発音 いくつかうまく発音出来ない単語がありました。例えば、equilibriumとか。思いだしたら ここに追記しておきます。

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