Electromagnetics and Ham Radio
Offcenterfeddp 02

■ダイポールアンテナのインピーダンスの計算方法■
アンテナのインピーダンスの測定は容易ですが、計算で求めようとするとかなり深いところまで電磁気学を理解しなければなりません。私は土木工学を専攻していましたので、電磁気学は数学で勉強したレベルですので、理解は浅いです。とりあえず書物やネットを介して理解した範囲で述べます。 電磁気学の本のアンテナについて書いてある部分を開くと出てくるのがマクスウェルの方程式です。マクスウェルの方程式からアンテナで使われるHelmholtz方程式に至るまでは幾つかの条件が必要になります。まずは、マクスウェルの方程式は以下の4つの連立偏微分方程式から成り立っています。

\begin{eqnarray} div\vm{B}=0 \end{eqnarray} \begin{eqnarray} Curl\mathbf{E}=\frac{\partial\mathbf{B}}{\partial t} \end{eqnarray} \begin{eqnarray} div\mathbf{D}=\rho \end{eqnarray} \begin{eqnarray} Curl\mathbf{H}=\mathbf{J}+\frac{\partial\mathbf{D}}{\partial t} \end{eqnarray} \begin{eqnarray} div\mathbf{J}=\frac{\partial\rho}{\partial t} \end{eqnarray}

ここに、

D0E H=B0 Eは電場の強度、 Dは電束密度、 Bは磁束密度、
Hは磁場の強度、 ε0は真空の誘電率、 μ0は真空の透磁率、 ρは電荷密度、 Jは電流密度

を意味します。
上の4つの式の意味と出どころは本やネットを参考にして下さい。そして時間項の変数をu(x,t)=U(x)exp(jωt)で置き換えると、書物に出てくるマクスウェルの方程式になります。

divH=0 CurlE=-jωμH CurlH=J+jωεE divE=ρ/ε divJ=-jωρ

次にインダクタンスとキャパシタンスのサイトでも使いましたが、ベクトルポテンシャルA を導入します。すると磁界Hは次のように書けました。

H=CurlA

上の式をCurlE=-jωμHへ代入しベクトル演算の関係式の CurlgradΦ=0から E+jωA=-gradΦが成り立ちます。 Φはスカラーポテンシャルです。 そして E+jωA=-gradΦ を CurlH=J+jωεE へ代入しローレンツ条件の divA+jωμεΦ=0 から次の自由空間での波動方程式であるベクトルポテンシャルの波動方程式が得られます。

\begin{eqnarray} \frac{\partial^2\mathbf{A}}{\partial x_i\partial x_i}+k^2\mathbf{A}+\mu\mathbf{J}=0 \end{eqnarray}

ここにk22εμです。上式が=0だとHelmholtzになります。このことは今後上式の数値解析法で重要な意味を持つことになります。これについては後で詳しく説明します。


Preceding Page Next Page

Menu Inductance Capacitance Exp Z0 Coaxial Balun Dielectric Off-Center-fed DP Helmholtz FEM BEM
Internet College of Finite Element Method
JR2XSO