Electromagnetics and Ham Radio
Experiment 14

■RX METER 250-Aで1:4BalunのZを測定■

RX METER 250-Aで1:4Balunの特性インピーダンスを計測した結果を紹介します。 LやCの単体の測定結果を示すより、LCRが複合的になっている1対4の電流バランを取り上げてみました。 このバランは冒頭で紹介したのと同じです。バランの出力側には200Ωの抵抗器が接続されています。入力側は50Ωを想定していますので バラン内部のコイルの特性インピーダンスは、√(200×50)=100Ωが望ましいことになります。
入力側(50Ωに設定)にはAA-600を接続してRSとXSを測定しました。 同様に、下図にしめすようにRX METER 250-Aにもバランを接続して RPとXPを測定してみました。

上面のバインディングポストに接続されているのがバランです。 RX METER 250-AでRPとXPを測定するには、 まず発信器の周波数を決めバインディングポストを指でショートし所定の出力にさせます。 次にCP[pF]をzeroに、RP[ohms]を∞にセットしZERO BALANCEでNULL METER(大きいメーター)をzeroにします。 次に測定素子をバインディングポストに取り付け、CP[pF]とRP[ohms]の ダイアルを回しNULL METERの針が再びゼロになる点を探します。 CPが負の場合はインダクタンスを測定したことになります。 そしてXPは下式で計算します。

\begin{eqnarray} X_P=\frac{1}{\omega{C_P}} \end{eqnarray}

式中のω=2πfです。変換式を使ってXSとRSが得られます。 下の左側の図に測定されたRSとXSを示します。 実線がAA-600による結果で、点がRX METER 250-Aです。 周波数は、50MHzまでとしました。 RX METER 250-Aでは周波数が高くなると ブリッジが平衡状態になる点が複数現れるようになるため結果の信頼度が下がってしまいます。 結果は良好な一致を見せています。nanoVNAでも測定してみました。 結果はAA-600とほぼ同じでした。 下の右側の図は左図の値からインピーダンス(|Z|)を計算したグラフです。必要ないと思いましたが載せておきます。


Preceding Page Next Page

Menu Inductance Capacitance Z0 EXP Balun Coaxial Off center fed DP Helmholtz FEM BEM
Internet College of Finite Element Method