Electromagnetics and Ham Radio
Dielectric-03
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FEM解析の精度検証■
まず、実際の誘電率を使って計算する前に、εr=1で計算しBEM解析と比較します。 このとき要素数を増やすことで正解に収束することを確認します。 導線の直径は1.2mm(a=600μm)としました。 上図で説明した層の1st-layer, 2nd-layer, 3rd-layerですが、要素の厚さは実際を考慮して以下の様に決めてあります。 参考までに、エナメル塗布の厚さは25μm、Φ1.5mmの熱収縮チューブの厚さは225μm、Φ2.0mmの熱収縮チューブの厚さは275μmでした。

Layer 要素厚の呼び名 要素厚 [μm] 比誘電率 εr
1st DR(1) 12.5 1
1st DR(2) 12.5 1
2nd DR(3) 112.5 1
2nd DR(4) 112.5 1
3rd DR(5) 137.5 1
3rd DR(6) 137.5 1

上記以外の空気の層も比誘電率は1にしてあります。 上の表から導線の絶縁被膜の厚さは、12.5×2+112.5×2=250μmですからGAP=500μmになります。すると、D=a/2+GAP+a/2=1700μmとなり、D/a=2.83333になります。このときの関数f3の値は、0.2813294です。 Q=1/f3でしたから計算するとQ=3.55455になります。まとめると以下になります。

a [μm] 絶縁被膜厚 [μm] GAP [μm] D [μm] D/a εr 関数f3 Q
600 250 500 1700 2.833333 1 0.2813294 3.55455

上の表に従いBEMFEMの計算を行うと下表の結果になりました。 Qの値はDirichlet境界条件のV=-0.5を与えた導線でのCharge Qです。 BEMの結果は導線の一周を640の線形要素で分割してあります。 FEMの要素数は、半径方向と角度方向の要素分割数を変えながらQの計算を行っています。

半径方向分割数 角度方向分割数 要素数 節点数 FEMのQ BEMのQ
8 8 292 337 4.118674618 3.554528987
10 10 455 510 3.731706223
12 12 654 719 3.620026881
14 14 889 964 3.585250871
16 16 1160 1245 3.573569658
18 18 1467 1562 3.569316495
20 20 1810 1915 3.567644643
22 22 2189 2304 3.566938354
24 24 2604 2729 3.566621507
26 26 3055 3190 3.566470526


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