Surface tractionと物体の表面の応力との間には、次の関係が成立します。
Ti = τji nj |
上の式の index j は、dummy index ですから、和をとることになります。例えば、x方向のSurface traction(T1)は、方向がx軸と平行な全ての応力の合計になります。もっと理解を深めるために、2次元の領域を取り上げて、Ti = τji njを説明します。下図を見て下さい。張り出し梁の先端のx面に、斜め上方向にSurface tractionが作用さています。それらをxとy成分に分解すると、下図の様になります。また、normal vector は、n = nxi + nyj = 1i + 0jですから注意して下さいね。
つまり、Tx = |T|cos(θ)でTy = |T|sin(θ)ですね。この図からうかがえることは、Tx =τxxでTy =τxyになっていますよね。これらが、Ti = τji njの式から得られれば問題ないですよね。計算すると、次の様になります。
Tx = τxx nx+τyx ny=τxx | Ty = τxy nx+τyy ny=τxy |
ちゃーんと計算されていますね。ここに、nx=1、ny=0ですからね。このことから、Ti = τji njは、境界面に作用しているSurface Tractionを座標軸のコンポーネントに分解していることになりますね。当たり前なことですがね。
下の表に、熱解析と弾性解析でのNeumann型境界条件の違いを書いてあります。熱解析では、領域内での物理量(Heat Flow)がvector(1st order tensor)です。この場合は、Neumann型境界条件がscalarになっていますよね。弾性解析だと、領域内での物理量(Stress) が2nd order tensor で、Neumann型境界条件がvector(1st order tensor)になっています。つまり、物理量が領域内から境界へ移ると、tensorのorderが1つ下がることになりますね。
解析のタイプ | Neumann型境界条件 |
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熱解析 | |
弾性解析 |
BACK | NEXT |
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