弾性解析ソフトのポスト処理からは、様々な応力(stress)が出力されてきます。そして、設計者は、出力結果から応力的に不安定な箇所や、材料破壊が予想される場所を見つけ、設計の変更をすることになります。ここでは、材料破壊の予測方法として、最も効果的な方法として知られているMises応力を紹介します。
■材料破壊の予測方法■
部材がYielding(永久ひずみに達する)しているかいなかを調べるために、様々方法が提案されています。もちろん、部材の材質によっては、使えない方法もありますが、それらの方法の代表として、次の項目が上げられます。
最大主応力および最大主ひずみで判断する方法 |
最大せん断応力最大せん断ひずみで判断する方法 |
最大変形ひずみエネルギー密度で判断する方法 |
最初の2つは、1軸の材料試験がベースになっています。つまり、部材がYieldingしたかいなかの判断の指標に、最大の応力を使っています。ここでは、3番目の、部材のYieldingをエネルギー密度で調べる”Mises応力”を紹介します。
■部材に蓄えられているStrain エネルギー■
部材に蓄えられるエネルギーは、1軸試験を行う際に消費される電力量に相当します。まず、応力がτxxまたはεxxになるまで、テストピースを引っ張ります。するとテストピースに蓄えられているエネルギー(Un)は、下図の赤色の三角形の面積に相当しますよね。
しかし、εxxは、Poisson's effect によりτyyとτzzに関係しています。つまり、Un=(1/2)[τxxεxx+τyyεyy+τzzεzz]とPoisson's effectから、Normal strain エネルギー(Un)は、次の様になります(次のページ)。
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