上図(前ページ)の上段は、繰り返し応力 τaltの最大値と最小値の平均がゼロの場合です。下段は、平均が τaveの場合です。つまり、部材に予め圧縮または引っ張りの応力が与えられている状態を示しています。
上図(前ページ)の様な繰り返し応力の実験を行うと、 τalt+τaveの最高値がUltimate Stress(最大応力)Uよりも小さいにもかかわらず、繰り返し回数Nで部材にクラックが発生することがあります。
クラックが発生する正確な理由については、はっきりしていませんが、理由の1つとして、部材の表面状態に関係していることが知れれています。部材の表面粗度をなめらかにすることにより、繰り返し応力に対する寿命を、長く出来ることが実験的に示されている。
τaveにおいて、非常に大きな繰り返し回数Nでも、材料によってはクラックが発生しない繰り返し応力があります。この応力を Endurance limit と言います。通常、この値が設計の基準になることが多い。
下図は、設計でよく用いられる Soderberg のダイアグラムです。横軸が平均応力で、縦軸が繰り返し応力です。この図に描かれている曲線は、繰り返し回数Nを設定して作成されています。例えば5000万回とか。
設計では、このダイアグラムに描かれている曲線は、直線で近似されるのが通常のやりかたです。作図は以下の手順で行われます。
上図の緑色の部分が繰り返し回数Nに耐えられる応力の範囲である。
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