Electromagnetics and Ham Radio
Characteristic Impedance 5
■今回作製したバランと関数f3
今回作製したバランでは直径が1.2mmのエナメル線(実際はポリウレタン塗料)を使いました。
計算結果のGAP33に注目してください。特性インピーダンスの計算にf3のみを使うと、GAPが0.442mmになります。 つまり、a=0.6mmの場合GAP=0.442mmだと特性インピーダンスがZ0=100Ωになりますということを示しています。 使用したエナメル線の直径は1.25mmでしたので半径は0.625mmとなり、銅の部分の半径がa=0.600mmとすればエナメル被膜厚=25μmとなります。 今回はその上に熱収縮チューブ(熱を与えた後の被膜厚=0.200mm)がかぶせてありますので、被膜の厚さは0.025+0.200=0.225mmになります。
ペアー導線の密着性を上げるために導線は撚りを掛けてあるので、GAP=2×(0.225)=0.450mmをキープしていると思います。 下図は、ペアー導線が密着している状態の断面です。

関数f3は近い値を出しています。今後実験を追加してバランのページで結果を紹介します。 以下は冒頭で紹介した1:4電流バランとSWR値です。このバランを作る前にZ0=100ΩのD/aを計算し被膜の 材料を決めました。色々と探しましたが、たどり着いたのがΦ1.5mmの熱収縮チューブでした。

ということで、ここまでのところ特性インピーダンスの計算にf3のみを使うと良い結果が得られそうです。


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