■キャパシタンスと自己インダクタンスの計算方法の違い■
今回ここで紹介した2次元のキャパシタンスと自己インダクタンスの計算は、同じ解析プログラムを使いました。
それは両者とも解かなければならない式がポアソン方程式だったからです。以下に両者の式の展開で出てきた変数名や法則を列記しておきました。
項目 | Capacitanceの計算 | Inductanceの計算 |
---|---|---|
PotentialおよびDirichlet型境界条件 | 電位 V(x) | Vecter Potential Az(x) |
法則 | Gauss's Law | Ampere's Law |
場(Field) | E(x) | B(x) |
Neumann型の境界条件 | Dn=D・n=-ε∂V/∂n | B=B・t=-∂Az/∂n |
Charge | 電荷 Q | 電流 I=dQ/dt |
場とChargeとの比例関係 | ε | μ |
積分する式 | ポアソン方程式 | ポアソン方程式 |
■作成したプログラム■
今回ここで取り上げたペア導線のインダクタンスとキャパシタンスを数値的に解くために境界要素法を使いました。
その解析に作成したプログラムを以下にまとめておきました。解析のタイプとして2つ有りました。
それは、領域積分型と境界積分型です。両方とも境界要素法です。
□領域積分型境界要素法
プログラム | 入力されるファイル | 出力されるファイル |
---|---|---|
データ作成用 SET4.FOR |
RADIUSはプログラム内で指定 GAPは実行時に入力 |
DOMAIN.DAT ELEMENTCG.DAT SURFACE.DAT SURFACE.DAT DPDN.DAT VECTORCG.DAT |
解析用 DOMAIN.FOR |
DOMAIN.DAT DPDN.DAT |
DIFFEREN.CEP AREA.SOL DPDN.SOL INTERNAL.SOL |
描画用 POSTPROCESS-DOMAIN.FOR |
DOMAIN.DAT VECTORCG.DAT |
VECTORB.SOL VECTORE.SOL CONTOUR.SOL |
□境界積分型境界要素法
プログラム | 入力されるファイル | 出力されるファイル |
---|---|---|
データ作成用 SETU.FOR SETUAZ.FOR |
RADIUSはプログラム内で指定 GAPは実行時に入力 |
BEM1.DAT BOUNDARY.DAT |
解析用 DOMAIN.FOR |
BEM1.DAT DPDN.DAT |
BEM.SOL INTERNAL.SOL POSTPROC.DAT |
描画用 POSTPROCESS-DOMAIN.FOR |
BEM1.DAT POSTPROC.DAT |
BOUNDARY.SOL DELTAP.SOL VECTORB.SOL VECTORE.SOL CONTOUR.SOL |