Parametric Representation of Boundary Elements in 2Dim
Numerical Examples-5

■楕円柱回りの流れ■
境界要素法の精度検証の例題はこれくらいにして、少し技術的に役立ちそうな楕円柱回りの流れ解析の例題を紹介します。完全な流体解析を行うには、Navier-Poisson (Navier-Stokes) の式を解く必要があります。しかし、流体が楕円柱に到達するまでの流れであれば、ポテンシャル問題として取り扱うことができます。下に流れの概略図を示します。丁度、平行な側面をもった水路に、楕円柱が立っている状態を表しています。

上図の流れを境界要素法プログラム BEM8QUDQ.FOR で解析を試みることになりますが、解析結果と比較する厳密解が必要になります。残念ながら、柱の断面が楕円の場合の厳密解は、存在しませんが、ほぼ楕円柱回りの流れであれば厳密解を導くことができます。

上図の流れの領域は、上下方向に無限大になっています。そして、座標の原点から左に距離 a 離れた位置にsource +q と原点から右に距離 a 離れた位置に sink -q があります。この様な状況をつくると、sourceとsinkの回りには、U の流れを押し上げる楕円形の壁が出来ます。

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